鍼
鍼の場所に近い神経から血管を拡げる小さなたんぱく質CGRPが出ます。血管が拡がると圧迫や冷えた箇所に酸素や栄養がたくさん届くので血行が良くなって、からだは元気になります(誘導作用)。
鍼の刺激はからだを鼓舞したりリラックスさせたります(反射作用・調整作用)。 また、βエンドルフィンなどが痛みを抑えます(鎮痛作用)。
一時的に鍼で細胞が傷つきますが、傷ついた所を治そうとして白血球が活発に働き出します(防衛作用・消炎作用・免疫作用)。
このようにして私たちに元から備わっている自然治癒力を上げていきます。
お灸
もぐさを燃やした後に肌に残る茶色の痕(タール成分)が、熱で緩んだ肌から吸収されると新陳代謝が良くなります(抗酸化作用)。
もぐさの精油成分は(抗菌作用・鎮痛作用・去痰作用・強心作用)と 鉄分の(増血作用)があります。
タンニンや酵素が血液をきれいにして血圧を下げたり、クロロフィルは血管壁へ脂肪がつくのを防ぎます。また、お灸の熱でからだが温まって血管が拡がると、圧迫や冷えた箇所に酸素や栄養がたくさん届くので血行が良くなり、からだは元気になります(誘導作用)。
このようにして私たちに元から備わっている自然治癒力を上げていきます。
◆ 海外での鍼灸
アメリカでは20年ほど前から鍼灸治療を含めた補完代替医療(CAM) への関心が急速に高まり始めました。日本の伝統医療のイメージに比べると、近年導入された「新しくてかっこいい」イメージで、多くの人がCAMは健康管理に欠かせない医療と考えるようになりました。トップ10に入るような主要大学医学部のほとんどで、CAMを扱う科が設立されています。例えば、テキサスの「MD・アンダーソンがんセンター」では、がん患者さんに鍼灸などが施されています。(1)
アフリカなどの途上国ではMoxafrica Japanにより、お灸による健康支援が行われています。長年の臨床研究から、2016年に結核とHIV患者さんのお灸の効能として免疫力の向上が証明されました。(2)
<参考文献>